私の中小企業診断士試験-2次編

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科目の紹介 独学と予備校 勉強方法 私の診断士試験

ここでは、筆者の実際の2次試験の受験体験をお話します。なお、筆者の受験時のスペックなどは「私の中小企業診断士試験-1次編」を見てもらうと良いと思います。

ちなみに、筆者は令和1年に実施された中小企業診断士2次試験を受験しています。

– 目次 –

  1. 利用した教材
  2. 勉強時間と勉強方法
  3. 解答作成に当たって意識したこと
  4. 予備校の模範解答との向き合い方
  5. 復元解答と自己採点

勉強に当たって利用した教材

筆者が2次試験で利用した教材は、次の2つでした。1次試験の終了後は、仕事が忙しくなったことや、2次試験の勉強の仕方がいまいちよく分からず、これで十分という結論に達しました。

個人的には、①診断士2次試験の採点基準がブラックボックスであること、そもそも②試験をするような学問として成立していないことから、学習量と合否はあまり関係がないと感じています。

勉強量よりも、「どのような勉強方法が合格に通じ」、また、「どのような解答方法が得点に繋がるのか」を分析するのが、こと診断士2次試験では重要になります。

したがって、次の問題集を購入するのが、王道であり、正攻法なんだと感じています。

この書籍は、過年度の合格者の復元答案を下に、「どのような記述やキーワードが得点に結びついているか?」を分析したもので、採点基準が公開されない診断士の2次試験にあってはとても価値の高いものと言えます。

なお、筆者は試験の前日に本屋へ行き、パラパラ見ましたが、読んでおいて良かったなと思いました。

勉強時間と勉強方法

1. 勉強時間

勉強時間は約90時間です。

1次試験を終了してから毎日1時間半前後の勉強を2ヶ月続けたので、そのくらいの勉強時間になると思います。

先に書いた通り、この試験は勉強量よりも、試験の分析が重要なので、勉強時間としては100時間前後でも十分だと思います。

2. 勉強方法

最初の1ヶ月:8月〜9月半ば

最初の1ヶ月は過去問を解きました。順番としては事例Ⅳ→事例Ⅰ→事例Ⅱ→事例Ⅲという順番で5年分の過去問を解きました。解答と解説は、スタディングとTACの両方を見ました。

TACの方が理論的ですが、理屈っぽすぎて、現実的でないものが多かったように思います。一方、スタディングは、実務よりの直感的な解答のため理解がしやすい反面、理由がなおざりなところがありました。

なお、ここ5年くらいの解答についてはTACの方が良いと思いましたが、5年以上前のものはスタディングの解答の方が良いと思いました。(ここら辺は人の好みによるのかもしれませんが。)

1ヶ月経過後:9月半ば〜10月半ば

5年分の試験問題を終えたあとは、事例問題Ⅳの過去問を10年分解きました。また、TACの5月実施の公開模試を解きました。

全国公開模試は正直あまり意味がなかったように思います。これを受けるくらいなら「ふぞろいの」を見ておくべきでした。

最後の3日間

本屋やネットを調べながら、どのような解答方法が得点に結びつくのか?を分析しました。正直、これは勉強の開始時点でしておくべきと、反省をしています。

解答作成に当たって意識したこと

筆者の2次試験に当たっては、次の5点を意識して解答を作るようにしました。

  1. 解答をパターン化する
  2. 結論を述べてから理由を書く
  3. 問いに対応する文言で締めくくる
  4. キーワードを列挙してから文章を作る
  5. 現実的かを考える

1. 解答をパターン化する

筆者は理系脳のため、ある程度パターン化しないと、色々と適応できないため、出来るだけ解答方法や考え方をパターン化しました。

例えば、事例Ⅱについては、常に「3C分析」と「SWOT分析」をしながら問題文を読むようにしました。

事例Ⅳについては、財務分析を行なったあとに与件文を読み、特徴的な財務指標と関連するキーワードにマーカーしながら読みました。

一方、事例Ⅰと事例Ⅲはパターン化できていなかったため、本試験でも得点が伸び悩みました。

2. 結論を述べてから理由を書く

自分ではうまくかけていると思っても、読み返すと分かりづらいのが「理由→結論」の流れの文章です。

文学的な文章はなおさら分かりにくくするので、結論→理由の流れを意識しました。

3. 問いに対応する文言で締めくくる

これは私の妻に指摘され良いと思ったことですが、問題文に対応する文言で締めくくるように意識しました。

例えば、問題文で「〇〇の良い点を述べよ。」とあったら、「良い点は〇〇の点である。」と解答するようにしました。

こうすることで素直な解答になりやすく、論点ズレの解答を帽子できたように思います。

4. キーワードを列挙してから文章を作る

当たり前のことですが、キーワードを列挙してから、文章構成をするようにしました。

基本的にキーワードを1つ説明しながら文章を作ると30字〜40字くらい使います。服飾すると+20字という感覚でした。

これを理解していると、100字には2〜3個のキーワードしか入れられないという風に字数を目算できるようになります。

5. 現実的かを考える

個人的にはこれがとても重要だと思うのですが、提案内容などが現実的なのかどうかを考えました。

例えば、令和1年の本試験の事例Ⅱの問題で「40代の女性2人が経営するネイルサロンのターゲット層は誰か?」という問に対して、「人口の多い10代と40代」と答えている人が多いようでしたが、個人的にはありえないと思っています。

なぜなら、ネイルは美容室と同じで、チェーン店ならまだしも、10代と40代が両立するような店舗は皆無だと感じるからです。

予備校の模範解答との向き合い方

筆者の個人的な意見になりますが、予備校の解答は「参考」とすべきではあっても、真に受けないことが重要だと思っています。

予備校の講師はたくさんの知識がある一方で、あまり実務経験の無い人が多いのが現実ですので、どうしても解答に真実味を感じえません。

過去問を見ても、解答速報を見ても、「え、違うでしょ。」という内容のものが多く見られます。

したがって、予備校の模範解答は「参考」にするのがベストと思います。

復元解答と自己採点

総括・総得点

1. 総括

試験終了の合図が会った時は「これは受かったかなぁ」と思いましたが、事例Ⅰの不出来っぷりに驚愕としました。

とは言え、採点基準は分からないし、全体調整もあるだろうから、蓋を開けてみなければ分からないと思っていました。

ただ、過去の筆者の受験経験上、試験終了後に「清々しく感じている→合格」、「悶々と感じる→不合格」であることから、合格をしていると思っていました。

2. 得点

次は令和1年の筆者の本試験問題の復元解答と予想採点です。

事例 直後の感想 予想 実際
:結構できた 34~50点
→ 42点予想
:かなりできた 60~85点
→ 78点予想
:難しいが、まぁまぁ出来た 54~74点
→ 64点予想
:悪くは無いが、良くも無い 58~68点
→ 63点予想
合計 :合格したでしょ! 206~277点
→ 247点予想

事例Ⅰ

1. 事例Ⅰの総括と得点

本試験が終わった直後は50点~60点は取れたと思っていましたが、改めて見直すと、第2問を読み取りミスをしていたりと得点は伸びず、足切りの可能性すら感じました。

配点 筆者予想 KEC TAC 大原
第1問 20点 16~20点 0点 20点 20点
第2問 20点 0~4点 20点 20点 16点
第3問 20点 0~4点 14点 20点 16点
第4問 20点 14~16点 16点 16点 12点
第5問 20点 4~6点 16点 18点 18点
合計 100点 34~50点 70点 94点 74点

なお、予備校の模範解答に対する点数は、筆者の視点から見た各予備校の模範解答に対する採点です。

採点基準な与件文との関連性、全体的な納得感、文章の理解のし易さ、論理整合性の観点に基づいています。

2. 筆者の解答

問題 制限字数 筆者の解答
第1問 100字 理由は、メンテナンス事業が成功し得る市場がもはや存在していなかったからである。当時のたばこ産業は、20年以上も前から健康志向の高まり等により市場が縮小し、葉たばこ生産者も減少し、十分な需要が無かった。(99字)
第2問 100字 相応の努力が無くとも、売上は自然と上がるものと考える企業風土である。なぜなら、当時のA社の主力事業は、厳しい規制に守られ、多額の補助金も支給されていたこともあり、売上は右肩上がりの状態にあったため。(99字)
第3問 100字 要因は、①自社技術の見直しを行ったこと、②事業ドメインを「農作物の乾燥技術」と明確化したこと、③コアテクノロジーに基づく新製品の開発に成功したこと、④新経営陣にに経営危機意識があったこと、である。(98字)
第4問 100字 要因として、①事業ドメインを明確化したこと、②高齢の社員のリストラにより、従業員に危機意識が芽生えこと、③従業員の若返り及び成果報酬の導入により、積極性が求められる社風へと変化したこと、が考えられる。(100字)
第5問 100字 理由は、A社の現在の事業ドメインを考えると、機能別組織体制が適していると考えられるためである。具体的には、副社長が営業を統括し、専務が開発と製造を統括し、社長が全体を見渡せる組織が機能する。(95字)

事例Ⅱ

1. 事例Ⅱの総括と得点

本試験が終わった直後の感触も、自己採点も良く、かなりヒットしているように思いました。

配点 筆者予想 KEC TAC 大原
第1問 20点 15~20点 10点 20点 15点
第2問 30点 15~25点 20点 20点 15点
第3問 50点 35~40点 40点 40点 35点
合計 100点 60~85点 70点 80点 65点

2. 筆者の復元解答

問題 制限字数 筆者の解答
第1問 S 各40字 ①美大出身であることによる技術力、②職務経験に基づく顧客への提案力である。(37字)
W 商店街の中心部から離れた立地条件であることによる店舗への低誘引力である。(36字)
O 従業員の年齢と近い40代の主婦の人口が全国平均と比較し多いことである。(34字)
T 商店街の中心部周辺にある大手チェーンのネイルサロンや自宅サロンである。(35字)
第2問 100字 従業員の提案力に基づき、季節やイベントに応じたアートオプションを取り入れたネイルデザインを定期的に情報発信すべきである。また、イベントに応じて、子どもと一緒にネイルデザインができる旨の情報も発信する。(100字)
第3問 設問1 100字 ①協業相手は、X市内の貸衣装チェーン店であり、②顧客層は、40代の女性客である。③理由は、貸衣装チェーンはYさんとの関係性が強く、40代の女性は従業者と同世代で、提案が生きやすいためである。(95字)
設問2 100字 店内での接客を通じ、家族構成等をヒアリングし、将来参加する可能性の高いイベントにおける衣装と合わせたネイルデザインを提案すべきである。理由は、イベントと関連させることで次回の明確な来店誘引となるため。(100字)

事例Ⅲ

1. 事例Ⅲの総括と得点

本試験が終わった直後の感触も、自己採点も悪く、苦手意識は払拭されませんでした。

配点 筆者予想 KEC TAC 大原
第1問 20点 16〜18点 18点 16点 20点
第2問 20点 14~16点 15点 12点 10点
第3問 40点 18〜30点 30点 26点 30点
第4問 20点 8〜10点 18点 16点 18点
合計 100点 54〜74点 81点 70点 78点

2. 筆者の復元解答

問題 制限字数 筆者の解答
第1問 80字 ①創業以来、自前で行ってきた熱処理技術の蓄積、②金属製品の機械加工から熱処理までワンストップで行える体制、③技能士資格をもつベテラン社員の存在、である。(76字)
第2問 100字 効果は、①機械加工部門の生産量が現在の2倍となり、加工能力が大幅に改善されること、②本格的量産化による機械加工技術に関するノウハウの蓄積である。リスクは、X社からの受注減少による過剰設備の保有である。(100字)
第3問 設問1 120字 将来の工場増設に際し、指針となる工場であるべきである。なぜなら、①製品加工に汎用性があり、②標準化され作業に基づき加工が行われ、③個人の生産性も最大化されるのであれば、④人材採用難や市場の変化対して強い、将来の模範工場となるからである。(118字)
設問2 140字 ①機械加工処理と熱処理加工の両業務の一元的な管理、②後工程引取方式と受注生産方式の並存可能な生産管理、③材料の調達につき、受注分のみの発注から予想使用量に基づく発注への変更、④仕掛品在庫の保管方法、⑤機械加工と熱処理の建屋間における製品の移動方法、を検討する必要がある。(135字)
第4問 120字 機械加工処理と熱処理加工の技術力を高めるとともに、両加工処理がワンストップで行えることを強みに、自動車部品以外の多様な金属加工の市場開拓を行うべきである。なぜなら、機械加工能力の増強により、新規の市場を開拓できるようになったため。(115字)

事例Ⅳ

1. 事例Ⅳの総括と得点

本試験が終わった直後の感触と自己採点は完全一致していました。もったいないところがいくつかありますが、これも実力でしょう。

とは言え、過去問を解いている段階では事例Ⅳの出来が悪かったので、本番は成功した感じです。

配点 筆者予想 KEC TAC 大原
第1問 25点 5~10点 25点 25点 20点
第2問 25点 25点 25点 25点 25点
第3問 30点 18点 30点 20点 30点
第3問 20点 10~15点 15点 15点 20点
合計 100点 58~68点 95点 85点 95点

2. 筆者の復元解答

問題 制限字数 筆者の解答
第1問 設問1 (a)当座比率 (b)41.27%
(a)棚卸資産回転率 (b)3.13回
(a)売上高経常利益率 (b)1.42%
設問2 50字 不動産賃貸業が堅調のため利益を確保できているが、建売分譲が不振のため安全性と効率性が悪化している。
第2問 設問1 建材:95.33%、マーケット:69.39%、不動産:3.52%、全社:89.09%
設問2 (a) 4,345
(b) 30字 全体で黒字であっても、事業部単位では赤字の場合もあるため。(29字)
設問3 (a) 91.49%
(b) 題意の変動率をXとおくと、次の式が成立する。
250=4,514×(1-X)-323 + 196×1.1 – 136×1.1 -101 +244 -20
∴X ≒ 91.49%
第3問 設問1 1期:△20.9、2期:6.1、3期:14.5、4期:9.6、5期:9.6
設問2 (a) 3.03
(b) 12.63
設問3 (a) 10.52%
(b) 求める変動率をXとする。また、高性能な機械設備を導入した場合の正味現在価値をNPVxとし、通常の機械設備を導入した場合の正味現在価値をNPVyとすると、NPVx-NPVy > 0が成立するとき、題意を満たす。
よって、NPVx-NPVy = {16X×0.952 + 27X×0.907 + 32X×0.864 + 25X×0.823 + 16X×0.784}× 0.7 + 0.6 × (0.952+0.907+0.864+0.823+0.784) – (30 – 20) > 0
∴X>10.522… → 10.52%
第4問 設問1 (a) 30字 建材事業部と連結子会社の収支が明確化されるメリットがある。(29字)
(b) 30字 両事業部の協働及び協調が阻害されるというデメリットがある。(29字)
設問2 60字 タイムリーな受発注及び在庫情報を共有することで、非効率な配送や過剰在庫を削減でき、収益性と効率性の向上が期待できる。(58字)

難易度
合格率
科目の紹介 独学と予備校 勉強方法 私の診断士試験