消費税法の独学と予備校

合格率UP 計算の解き方 勉強方法 私の税理士試験 独学と予備校

筆者は消費税法を、平成29年と令和1年と、2回の受験を経験しました。

初学では、大原の初学者一発合格コース(web通信)を受講しました。基本的に市販の問題集はやらず、講座で配られる基礎完成問題集や応用完成問題集を2度、3度と繰り返して解く、という勉強をしました。

暗記については、理論サブノートを利用し、最終的には3~4日で1回転するくらいまでもっていきました。

一方、経験者である2回目は、3月までは市販の問題集だけをやり、4月以降は大原・TAC・LECの直前対策パック(資料コース)を受講しました。理論については、自分で条文から作った理論集で対応しました。

このような、予備校と独学のハイブリットの勉強を経験した筆者の体験から、各予備校の良し悪し、独学の是非などをお伝えしたいと思います。

– 目次 –
  1. 大原
  2. TAC
  3. 他の予備校
  4. 独学

資格の大原

(1) 大原の特徴

資格の大原は大手予備校の一角です。教材の作りが良く、答案の返却費用は大原持ち、電話質問も午後はいつでもOK、質問メールも実質無制限、テキストは非常に分かりやすく、紙の質も良好!とサービスがすこぶる良いのが大原の特徴です。

また、大原は初学者向けに特化している印象で、理論は条文を初学者でも覚えやすいように「短縮」したり、「かみ砕いた表現に変更」したりと工夫されています。(個人的には省略しすぎな感もあります。)

その他、個人的な感想ですが、大原はTACと比べて計算に力を入れているように思いました。

例えば、理論は暗記量が少なく、模試の模範解答もできるだけパターン解答にしようという講師の意図が伝わってきます。

また、計算問題は予備校の中では一番難しく、考えさせれる問題が多くあり、近年の本試験に一番近い作りになっているように思います。

(2) 料金体系

料金体系は「社会人向け」の王道的なコースに絞って掲載していますが、基本的に大原の受講料は高いです。

対象者 コース名 受講タイプ 料金(税抜き)
初学者 初学者一発合格コース 教室通学 152,100円
映像通学 152,100円
Web通信 137,400円
DVD通信 168,800円
資料通信 89,300円
経験者 経験者年内完結+完全合格コース 教室通学 152,100円
映像通学 152,100円
Web通信 137,400円
DVD通信 179,600円
直前対策パック 教室通学
映像通学
Web通信
DVD通信
資料通信 28,148円

(3) 大原向きな人

大原は「初学者」に向いていると思います。理由は理論の負担が小さく、またサービスが行き届いているからです。

TAC – タック

(1) TACの特徴

TACも大原と同じく大手予備校の一角です。TACの講師は実務家が多いためか、税法理論の解釈・解答方法には一日の長があります。

なお、TACは大原と比べると、サービスは落ちる印象です。

例えば、質問電話ができる日が曜日指定されていたり、質問メールも回数がきっちり管理されています。分からないことだらけの初学者にとってはなかなかキツイ仕様になっていると思います。

また、たいしたことじゃないですが、答案返却も第6種指定?のため安くなっているとはいえ、答案提出のたびイチイチ郵便局に行く必要があり面倒です。

ただし、教材はよくできています。理論は短縮していますが、条文に忠実です。特に市販されている「理論ドクター」は最強の理論アイテムなんじゃないかと、私は思っています。

その一方で、TACの計算問題はやや脆弱です。大原のものと比べると簡単なので、TACだけで勉強をしているのは、個人的にはやや心配です。

なお、TACは大原と比べると、少し早いペースで講座が進みます

例えば大原であれば、5月のGW明けから実力判定模試がスタートし、6月の下旬から7月中旬にかけ、直前対策や全国模試などの直前系の模試が開催されますが、TACでは6月中旬頃に全国模試が開始され、7月初旬にはほとんどの模試が終わります。

個人的には、早めに模試を終了し、7月の中旬以降は、復習に明け暮れるのが良いと思っていますので、TACのペースがの方が長けていると思います。

(2) 料金体系

TACの料金体系も代表的なもののみ掲載しています。基本的に大原と同じく、受講料は高いです。

対象者 コース名 受講タイプ 料金(税抜き)
初学者 基礎マスター+上級コース 教室 152,000円
ビデオブース 152,000円
Web通信 152,000円
DVD通信 182,000円
経験者 年内上級演習+上級コース 教室 140,000円
ビデオブース 140,000円
Web通信 180,000円
DVD通信 100,000円
直前対策パック 教室通学
映像通学
Web通信
DVD通信
資料通信 26,851円

(3) TAC向きな人

TACは「経験者」に向いていると思います。理由は理論が強いからです。消費税法の計算は浅いため、2年も根詰めてやるものではありません。

2年目以降は、理論を徹底的にやり、理論と計算の両輪を回します。そしてその選択肢としてTACが最適なのです。

他の予備校の特徴

消費税法を教えている予備校は少なく、私の知る限りではTAC、大原、LEC、ネットスクール、クレアールの5つです。

ネットスクールはお試し受講のみなので詳しくは分かりませんが、ネットスクールを受講している友人からも「税法はダメだ」と聞きますし、お試し受講の限りでは、講師が年配で、授業の進め方もタドタドしくて、正直ナイなと思いました。

ただし、大手予備校と比べると、受講料はかなり安くつきます。

2. LEC

LECは、とにかく教材の質が悪いです。というか、講師の質も落ちます。もっと言えば、受講生サイトもかなり使いにくいです。(ページも重いし、該当する箇所まで深いし、最高に使いづらい。。。)

模試に至っては、受講者が少なすぎるため、採点自体はされるものの、順位を教えてもらえません。コメントを丁寧にしてくれるわけでもありません(というか採点するだけです。)

したがって、LECは模試をはじめ、受講の意味がありません。簿記は作りが良かったので、LECの直前対策パックを受講しましたが、かなり期待外れでした。

なお、個人的には、LECは答案返却を普通郵便で送らないといけないのも不満を感じます。

(3) クレアール

クレアールに至っては全くの無知ですが、受講生が極小で実績もほとんど無いですし、その割に、大手予備校と受講料が変わらないので、ここを選ぶ理由が私には良く分かりません。

独学

1. 市販の教材についての考察

(1) TACの市販問題集

独学で一から体系的に勉強ができるテキストは、現状、TACの「独学道場」だけです。とは言っても、これだけでは足りません。理論対策もしなければなりませんし、問題集も必要です。

ざっと計算しても、独学道場で約10,000円、ドクターとマスターで約4,000円、問題集(基礎・応用・総まとめ・個別・過去問)で15,000円弱と、だいたい3万円くらいかかります。

では、これで合格できるのか?と聞かれれば、これだけで無理です。

理由は、「計算の内容が浅過ぎる」。そして、これだけでは「十分な理論対策が出来ない」からです。

本試験では、計算は大手予備校の模試で出た問題は、基本的に落としてはいけない問題です。市販問題集では、これらの6~7割はカバーしていますが、3~4割をカバーできていないので、普通に合格できません。

また、理論は、模試を受け、講師に採点をしてもらって、それを反省して、はじめて自分の力として取り込める代物です。

したがって、読むだけ、暗記するだけの独学では、税法の合格は、一部の天才を除き無理です。

以上より、独学道場で行く場合は、大原かTACの直前対策パックのセットが必要になるでしょう。

② メルカリなどの中古品

はっきり言って中古品は、税法について言えば、税理士試験合格者用の代物です。初学者用ではありません。

特に令和2年以降の試験では、消費税率が10%になり、軽減税率制度の適用も新設されたため、過去の教材は使い物になりません(断言できます。)

したがって、論外です。

2. 独学補助サイト

消費税法に関する情報は、インターネット上に驚くほどたくさんありますが、それは経理部門者をターゲットとしたサイトですので、消費税法の勉強サイトとしては使えません。

また、途中で更新が止まっている中途半端なサイトがほとんどです。

しかしながら、将来的に、独学でかなりの部分まで学習ができるサイトが作られます。

なぜなら、筆者が今まさに、そのサイトを作っているからです。その名も「Let’s独学消費税法」です。

ちなみに、筆者はここの理論集を基に、令和1年の本試験で理論を書きました。

何度も何度も繰り返し見ながら作り直しているので、はっきり言って、めちゃくちゃ良くできていますし、使いやすいと思います。

令和2年9月に完成予定です。興味ある方は是非ご覧ください。

さいごに

基本的に、令和2年向けの試験対策は「大原」か「TAC」が良いと思いますが、令和1年のLECミラクルもありますので、LECの全国公開模試だけは受講しておくことをおすすめします。

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