消費税法の勉強方法

合格率UP 計算の解き方 勉強方法 私の税理士試験 独学と予備校

消費税法の勉強方法についてネット上で調べると、決まって「消費税法は正確な取引分類をするだけ」と同じトーンで語ってきます。

ですが、そんなことは消費税法の受験生であれば誰でも知っている情報であって、「今更そんなこと語られても。。。」と私はいつも思っていました。

そこで、ここでは、筆者の経験からこれして良かったな、逆にこうすれば良かったな、といった消費税法の勉強方法について一歩つっこんだ話をしたいと思います。

  1. 集中して勉強をするために
  2. 一発合格をするためのスケジュール
  3. 理論の勉強方法
  4. 計算の勉強方法

集中して勉強をするために

最初にお話しをするのは消費税法の勉強法とはちょっと違います。が、消費税法の勉強、ひいては税理士試験の勉強を通じて価値のある「集中力UP法」についてです。

では、突然ですが、ここで皆さんに質問です。皆さんは勉強中に次の行動をしていませんか?

  • ラインやメールを見る
  • ネットを見る
  • テレビを見る
  • 他人と話す
  • 仕事や家族や恋愛のことなどを考える

どうですか?もし、一瞬でもしているようであれば、それは集中して勉強をしていないことになります。

とは言え、それはある意味、しょうがないことかな、と私は思います。

なぜなら、税理士試験の受験者の大半は仕事をしながらの社会人です。学生の頃と比べて歳を取っていますので、格段に集中力が落ちています。また、仕事の合間を縫って勉強をするため、眠くて、ついつい怠けてしまいます。

本当は遊んだり、休憩をしたりしたいのに、その時間を削って勉強をするため、普段よりもだらけることが魅力的に映ります

つまり、社会人にとって「集中をして勉強をする」というのは、思いのほか困難な事なのです。

では、どうすれば集中をして勉強をできるのか?この点について次からお話をしていきます。

1. 勉強開始前に瞑想をする

即効性のある集中力UP法がコレ「瞑想=マインドフルネス」です。やり方は「瞑想」とか「マインドフルネス」とか検索してもらったら簡単に探せます。

勉強を始める前にたった1分でも良いので「瞑想」をしましょう。これだけで、各段に集中力が上がります。

2. 1日単位の学習範囲の目標を立てる

私も社会人になって、かれこれ15年は勉強を続けていますが、ようやくここ2年ほどの間で、効率的な勉強方法を発見しました。それは「1日単位の学習範囲の目標を立てる」というものです。

単純ですが、効果は絶大です!

逆に1日単位(又は1ヶ月単位)勉強時間の目標を立てるのは、はっきり言って、ダメです。記録を取ることも無意味です。

何故ダメかと言えば、設定した時間を机に向き合うことが目標になりがちだからです。また、勉強時間を目標にしてしまうと、集中して早く終わらせようというインセンティブが働かないからです。

したがって、1日単位で「今日は〇〇をする」といった具合に目標を立て、目標を達成したらその時点で勉強を終了するようにします。

これにより、毎日集中して勉強をすることができるようになりますし、早く終えれたら、満足感をもって余暇を楽しめます。

基本的に目標は、無理の無い範囲の目標にしましょう。1日ガッツリ勉強するより、継続してコンスタントに勉強をする方が良いです。

なお、1日単位の目標を立てると、1ヶ月でどのくらいの勉強ができるか分かってきますので、月末に翌月分の目標も立てましょう。例えばこんな風に。

1ヶ月単位のスケジュール

こうすることで、1ヶ月でやれることを把握でき、時間は有限なんだとより意識できるようになります。

3. できるだけ朝勉強する

次は勉強をする時間帯です。特に、社会人の方に勧めたいのがこの「朝勉」です。

理由は、①疲労が蓄積されていないので集中力が増し、同時に、②夜と違って、学習時間が有限に感じやすく、これにより集中してやらなければ、と思えるからです。

基本的に、夜は疲労と眠気で集中力がDownしやすく、また、後ろに何時間もあると思ってしまいがちなので、集中力を下げてしまいます。

また、残業があったりすると、夜に勉強をできなくなってしまうので、朝に勉強をしておくのが、継続的な勉強に繋がります。

一発合格をするためのスケジュール

まず、初学者と経験者の理論的な合格率は下記の通りです。

  • 初学者の合格率
    12%※1 × 20%※2 = 2~3%
  • 経験者の合格率
    12%※1 × 40%~50%※3 = 5~6%

※1 消費税法の合格率

※2 初学者の消費税法の合格率

※3 経験者の消費税法の合格率

なお、合格率の根拠は「税理士試験の合格率」と「消費税法の合格までにかかった年数」に基づきます。

つまり、単純に経験者は初学者の2倍合格しやすいということです。

では、初学者と経験者とで何が違うのか?と言うと、一言で言えば「経験値」です。もっと厳密に言えば、直前期(4月末)における経験値の差です。

この経験値の差を克服するためのスケジュールというものを考えるのが、初学者にとって大切なことになります。なぜなら、予備校の初学講座は、そのようなカリキュラムになっていないからです。

では、どのようなスケジュールが良いのかと言うと、「遅くとも4月末までに理論と計算の完成度を経験者水準まで高めること」です。具体的には、次のようなスケジュール感で勉強をするのが良いでしょう。

  1. 前年の年末まで:
    予備校のテキストを食い気味で学習をする
  2. 1月~4月:
    理論:4月末までに、理論集を5~6日で1週するペースにもっていく(初めの1~2周が一番キツく感じます。)
    計算:下記の問題集を3日で1問のペースで解く→このペースなら4月末までに2周できる計算になります。


    大原 総合計算問題集 応用編
    2019年度向け
    TAC 総合計算問題集 応用編
    2019年度向け
  3. 5月以降:
    理論理解を中心とした学習 + 暗記は3~4日で1週のペース
    計算:間違いノートを作りながら、1~2日で1問の総合問題(模試など)
解く順番

TACから解きましょう。大原の計算問題集は、かなりレベルが高いため、TACの問題集を解いてからの方が効果的です。この問題集で45点取れれば、直前期は上位10%に入れます。

到達点の目安

上記問題集の到達点の目安としては、大原の問題集は7割以上、TACの問題集は8割以上が目標となります。

なお、制限時間は気にしなくても良いです。はっきり言って、設定された制限時間は短すぎます。(特に大原は)

最新版の販売時期

上記の問題集は例年、大原のものは10月頃、TACのものは12月頃に最新版が出版されます。

理論の勉強方法

ではいよいよ勉強方法についてです。まずは理論の勉強方法から。

1. 理論の勉強方法の基本

理論の勉強方法の基本は、

暗記理解

の流れです。

2. 暗記法

理論の暗記法は、人それぞれですが、最初の暗記は

音読 × 書く

を勧めます。

基本的に「音読」は五感で記憶に刷り込む作業です。メリットは、時間効率が良いところですが、正確な暗記や理解を伴う暗記ができない、漢字を覚えれないというデメリットがあります。

一方「書く」というのは記憶を確認し、修正・確定していく作業です。メリットデメリットは、音読の反対です。

したがって「音読 → 書く」という暗記方法は両者のデメリットの相互補完の関係にあり、記憶法として正攻法なのです。

なお、やり方としては、3日で1題やることを目標とします。

具体的には1日目の朝に1回音読、通勤時に1回黙読(やむなし)、夜に1回音読し、これを2日目も繰り返します。

そして、3日目の朝に、書いて記憶を確認し、通勤時や夜に、どこを書けなかったか?どこがあやふやだったか?と復習します。←これが非常に大事

初めはこれだけでOKです。これを9月から始めれば、理論が約50題ありますので、1月末までに終えることができます。

この1番初めの暗記作業を終えたら、残りは基本的に「音読のみ」行います。その後の「書く」作業は、試験問題で対応することになります。

3. 暗記の強弱(A・B・Cランク)

暗記は基本全部覚えます。A・B・Cとか気にしなくて良いです。

強弱は、予備校の模試を通じて勝手に行えるものです。したがって、Aだけ回すとかはやめましょう。

ただし、理解の深さに強弱を付けます。例えば、下記理論は深い理解が必要です。

  • 定義
  • 課税対象・課税標準
  • 納税義務
  • 仕入税額控除

特に「高額特定資産」と「調整対象固定資産」は、横断的な理解が問われ、その点がよく試験ではつかれているので、覚えにくいですが、頑張って覚えましょう。

一方、次の理論は深い理解は必要なく、暗記となんとなくの理解で十分です。

  • 申告
  • 資産の譲渡等の時期の特例(リースや請負)
  • 納税義務の判定に合っての留意事項(法人課税信託や実質判定)
  • 措置法関連、国税通則法関連

4. 理サブ?理マス?他には?

理論は、消費税法に限って言えば、TACの理マスを勧めます。

理由は、理マスが条文に近い表現のため、暗記は理マスに軍配があると思うからです。

そして、理マスを超えるのが、下記の私の消費税法独学サイトの理論集です。

私は実際にこの理論集を使い本試験で戦っています。理マスのような条文の忠実さに加え、理解を採点者に伝える工夫をしています。

何より、スマホを持って歩きながら、ブツブツ歩きながら理論暗記ができる仕様になっていますので、とても使いやすいと思います。

また、各理論の条文や施行令へのリンクもしているので、随時内容を条文で確認することができます。

5. 理論の応用力を付ける方法

まず、理論の応用力とは何でしょう?

理論の応用力とは、問題文の趣旨(題意)を読み取りコアな部分(TACでいうところの、解答の柱)端的に書く能力です。

ではどうやってその力を付けるのでしょうか?

それは、TACの「理論ドクター」を回すことです。ただその時にちょっとしたコツがあります。それは、自分なりの解答を考える癖をつけることです。

はっきり言って、理論ドクターの答えを覚えることに意味はありません。答えを覚えるのではなく、自分ならもっと良い答えがあるんじゃないか?と考えながら読むのです。

これを、理論ドクターだけでなく、模擬試験の復習でも同じことをします。そうしていくと、暗記が理解に繋がっていき、応用力がついてきます。

6. 本試験での安定感を図る方法

本試験では未知なる問題が出ます。ただし、その未知なる問題の半分くらいは「質疑応答事例」「基本通達」「タックスアンサー」から出題されています。

したがって、暗記ルーティンで、1周を3~5日で終えることができるようになってきたら、毎日それらを読むようにすると良いでしょう。(経験者の場合は、直前期まで余裕がありますので、暗記よりも、下記のサイトを読むことをお勧めします。)

なお順番は、①タックスアンサー、②基本通達、③質疑応答事例の順が良いと思います。読み物的な要素が強いので、通勤時に読むのがお勧めです。

計算の勉強方法

最後は計算の勉強方法です。

1. 問題集は最高3回まで

問題集を解く回数は2回が基本です。3回目は、2回目に間違ったところだけ解き直しをしましょう。

特に、大原でいう「基礎完成問題集」、TACでいう「トレーニング問題集」については、2回で十分です。3回はやり過ぎです。

基礎系の問題集を何回も回すくらいなら、講義スケジュールを食い気味で、どんどん先の講義スケジュールのものをやりましょう。

2. 計算力を上げよう!

消費税法の計算の力を上げるのは「取引分類を覚える」という単純な言葉で形容するのはやや雑な感じです。

では、消費税法の計算力を上げるために、何をするか?と言えば、基本的な取引分類を覚えた上で、

  1. 多様な言い回しへの順応性を高め
  2. 多様な取り扱いに対する知識量を増やし
  3. ケアレスミスを極限まで減らす

につきます。

ここら辺は次の記事で詳しく書いていますので、参考にしてください。

消費税法の本当の計算力を付ける – 資格クラブ

3. 色んな予備校のものを解こう!

消費税法では、できるだけ、違う予備校の問題集や模試を解くことが重要です。

基本的に消費税法の計算構造は単純で、取引分類も課税・免税・非課税・対象外・法31の5種類と少ないので、後は、

  • どれだけ予備知識があるのか?
  • どれだけ多様な言い回しに慣れているのか?
  • どれだけ多様な問題形式を解いたことがあるのか?

によって、結果が変わってきます。

どうしても、予備校には「」がありますので、1つの予備校の問題集をやり過ぎると、予備校慣れをしてしまうため、本当の実力が養えません。

大原やTACと比べるとレベルが落ちるLECの模試でさえ、少なくとも計算問題は学ぶ点があります。

4. 自分流の問題の解き方を確立する

消費税法の計算構造は単純です。大きく分けて「原則課税」と「簡易課税」の2つ。原則課税も、スタンダードなもの、調整対象固定資産絡みのもの、国等の3パターンです。

したがって、それぞれを解く時の自分なりの解答方法を用意し、それに慣れておく必要があり、その練度が得点に跳ね返ってきます。

ここら辺は次の記事を参考にしてもらうと良いと思いますが、自分流を磨いておきましょう。

5. 間違いノートを作る

消費税法では、ケアレスミスは命取りになります。

1ミスは許容範囲、2ミスはギリギリOK、3ミスはノックアウトと言う感じです。だからこそ、ケアレスミス対策は試験対策上、非常に重要です。

では、どうするのか?というと、自分のミスの癖を見つけることです。これは「間違いノート」を作ることで、できます。

私の実際の間違いノート
間違いノート

間違いノートを作ることで、自分のミスの癖を見つけることが出来るとともに、苦手論点を簡単に復習できます。

2週間に1度のペースで良いので、通勤時などに振り替えると効果的です。

人は対策をしないと同じ間違いを繰り返す動物ですので、間違いノートはかなり有効です。

6. 問題文を読み切る癖をつける

最後は、とても単純な事です。それは、問題文を読み切る、ということです。単純ですが、効果抜群。ケアレスミスは劇的に減ります。

なぜなら、ほとんどのケアレスミスは、問題文をよく読んでいないから生じているからなのです。

直前期になると問題のボリュームが増え、時間内の解くことのできないほどの問題と対峙するため、飛ばし読み又は早合点するようになります。

基本的に、最近の消費税法は、フル完答が目標ではありません。できるところを確実に取り、取れないようなところは潔く切るのが重要ですので、自分のペースで問題文を読み切る癖をつけると良いです。

最後に

社会人が勉強に充てられる時間は限られています。特に税理士試験という長丁場で、コンスタントに集中力を保つためには、根性とか気力とかでは不十分です。

集中力を高め、スケジュールを立て、消費税法にしっかり向き合うことで、合格可能性が大幅にUPします。

合格率UP 計算の解き方 勉強方法 私の税理士試験 独学と予備校