税理士の勉強方法と勉強時間

概要 科目選び 予備校 勉強方法 難易度 年収

ここでは、各科目に共通する「理論」と「計算」の勉強方法についてご紹介します。

なお、各科目の細かい勉強方法については、下記の記事を参考にしてください。

科目 初学者の勉強方法 経験者の勉強方法 受験テクニック
簿記論 初学者用 経験者用 テクニック
財務諸表論
法人税
所得税
消費税
相続税
固定資産税

目次

理論の勉強方法

税理士試験では、簿記論を除いて全ての科目が「計算」と「理論」から構成されていて、それぞれに50点の配点があります。

したがって、合格のためには当然「計算」と「理論」の両方が合格レベルに達する必要がありますが、科目ごとに「計算」と「理論」の比重が異なります(下記参照)

科目 理論の重要性 計算の重要性
財務諸表論
法人税
所得税
消費税
相続税
固定資産税

主要税法科目:法人税・所得税

主要税法科目である法人税法と所得税法では、理論と計算は同じくらい大切になります。

最近の本試験では、①暗記の精度を問う問題②理解力を問う問題のどちらかが出題されることがほとんどです。

1.暗記の精度を問う問題

暗記の精度を問う問題は、予備校が用意する理論(条文)をどれだけ正確に暗記ができているのか?が勝負を分けます。

法人税法と所得税法では、予備校がCランク理論(出題可能性が低い論点)と定義をしているものであっても、本試験でちょこちょこ出題されています。したがって、理論暗記の際はAランク理論(出題可能性が極めて高い理論)とBランク理論(出題可能性のある理論)の暗記はもちろんのこと、Cランク理論まで暗記を進める必要があります。

なお、暗記の精度が高ければ高いほど、考える時間も、書く時間も少なくなります。結果、他の理論問題や他の計算問題にかけることができる時間が増え、点数が伸びやすくなります。

たまに「基本論点(A・Bランクの理論)では差が付かないよ!」と言う人がいますが、それは大きな間違いです。大手予備校の直前模試で上位10%の人と上位30%の人と平均点付近の人の答案には、それぞれに大きな差があります。(もし友人に上位10%以内の人がいれば是非見せてもらってください。きっと違いが分かります。)

理論の暗記の精度の低い人

理論の暗記の精度が低い人は、答案作成時に、予備校が提示する理論テキスト(例えば理サブや理マス)の一部を自分なりに変更をして解答をしますが、これは(絶対ではありませんが)減点される可能性が高いです。

なぜなら、いわゆる「作文」は採点者に間違った解釈を伝えてしまう可能性があるためです。条文は1字1句に意味があることが多いので、できるだけ正確に書くことを心がけましょう。

もし「採点サービスではボーダーラインだったのに落ちた」という人は、今一度暗記の精度にこだわる勉強をお勧めします。

なお、初めて法人税法や所得税法を受ける人は知らないかもしれませんが、法人税法と所得税法では、理論に予備校差が存在します

端的に言えば、予備校によってカバーする理論(条文)の範囲が異なります。年度によっては、これが本試験の結果に大きく影響をすることもあるため、事前に理解しておく必要があります。(詳しくは次の記事を見てください。)

2.理解力を問う問題

理解力を問う問題の場合は、暗記と同時に理解が問われます。

ある事例に対して、法人税法や所得税法がどのように適用され、結果として所得金額にどのように影響をするのか?を解答していくことになりますが、この手の問題は多くの場合、非常に難易度が高くなります

このような難易度の高い問題に対する基本スタンスは「問われている内容に対して端的に解答をする」です。難問の場合、解答を長くすればするほど、ボロが出てしまい、減点が増えます。(結果として得点になりません。)

したがって、理解力が問われる問題については考えるための時間を多めにとることが重要です。何を書くべきか?という時間を多めにとり、短く解答をする、というのが鉄則になります。

暗記色が強い科目:相続税

相続税法では、法人税法や所得税法よりも暗記色が強くなり、ベタな問題(A・Bランクの理論)が出題され、問題自体もシンプルな問題が多く出題されます。逆にCランク理論の出題可能性は、法人税法や所得税法と比べてかなり低くなります。

したがって、A・Bランクの理論をどれだけ正確に暗記できているかが重要です。できるだけ1字1句レベルで暗記することを目標にしましょう。

理解力が強く問われる科目:財務諸表論

財務諸表論の理論問題の最近の傾向は「記号問題が多い」ということでしょう。

記号問題の特徴は、理解さえしていれば解けますので、必ず得点できます。逆にそのような問題を落とすと、他の受験生に対して明確な遅れを取ります。

したがって、何度も読んで暗記をするという税法タイプの勉強方法よりも、理解重視の勉強を進めましょう。財務諸表論の場合は、税法科目よりも「作文的な文章」であっても点数が来る可能性が高いです。

暗記量の少ない科目:消費税・固定資産税

消費税と固定資産税は、法人税法や所得税法と比べると圧倒的に覚えるべき理論の文量が少ないです。量で言えば1/3~1/4くらいです。

そのため、消費税や固定資産税の受験生の多くがそれなりの暗記をしてきます。(ただし暗記の精度は上位10%、上位30%、平均点付近の人とでは明確な差があるのも事実です。)

とすると、暗記の精度を高めるのは当然の作業になりますが、これらの税法科目は暗記一辺倒ではいけません。これらの科目の最近の本試験の特徴は文章量の多い、ベタ書き問題は出題されない、ということです。

最近の問題は、解答欄が小問単位で小さく区切られ端的に答えさせる問題がほとんどです。

したがって、理論暗記をするときは、「この条文は何を言っているのか?、計算のどの場面に影響をするのか?」などを考えながら勉強をするように心がけましょう。

計算の勉強方法

理論は科目ごとに重要度が異なりましたが、計算はどの科目も100%重要です。

したがって、予備校で習うレベルの問題は、直前期の難易度が非常に高いものを除いて、完璧にしておく必要があります。(非常に難易度の高いものでも、上位5%の人は完璧になっています。)

なお、各科目の計算問題の特徴は下記の通りです。

科目 計算にかける時間の目安 計算の特徴
財務諸表論 70分~80分 計算問題の内容としては一番簡単な科目
法人税 65分~75分 高いレベルでの正答率と、十分な法解釈が求められる科目
所得税 65分~75分 基本論点のコンプが求められる科目
消費税 70分~80分 納税義務者の判定ミスなどが即アウトに繋がる科目
相続税 65分~80分 基本論点のコンプが求められる科目
固定資産税 75分~85分 序盤のワンミスが即アウトに繋がる科目
概要 科目選び 予備校 勉強方法 難易度 年収