侍業・資格の年収マップ

ここでは、開業した場合と雇われた場合に想定される「年収」について紹介します。

1開業した場合の年収マップ

基本的に侍業(○○士)は、試験の難易度と開業時の年収が比例します。

理由は、簡単な資格ほど参入障壁が低くレッドオーシャンとなり儲からないためであり、逆に、難易度の高い資格ほど参入障壁が高く、利益率が高いと考えられているためです。

資格情報 売上
資格名 難易度 ボリュームゾーン 下限 上限
弁護士 最難関 800万円~3,000万円 300万円 10億円超
税理士・会計士 難関 500万円~2,000万円 0円 1億前後
弁理士 難関 600万円~3,000万円 0円 5,000万円
司法書士 難関 500万円~3,000万円 0円 3,000万円
不動産鑑定士 難関 500万円~1,500万円 400万円 2,500万円
建築士 難関 200万円~700万円 0円 3,000万円
社会保険労務士 やや難 600万円~2,000万円 0円 5,000万円
行政書士 やや難 300万円~1,000万円 0円 3,000万円
中小企業診断士 普通 500万円~1,500万円 0円 5,000万円
FP技能士 普通 200万円~500万円 0円 1,000万円
土地家屋調査士 やや易 400万円~700万円 0円 1,500万円
宅地建物取引士 400万円~800万円 0円 数億円
マンション管理士 200万円~600万円 0円 1,500万円

(1) 手数料と成功報酬

士業の収入(売上)は、役務提供(サービス)の対価となりますが、その対価が「手数料」なのか、「成功報酬」又は「指名報酬」なのかによって大きく異なります。

「手数料」というのは、基本的に各種の法により保護をされた専門職業家の役務提供サービスですので、資格を持っている人であれば誰でもできますので、相場が形成されやすく、また、価格競争が起こりやすく、結果的に利益率が低く、売上も低くなりがちです。

例えば、税理士の確定申告業務、不動産鑑定士の公的評価、社会保険労務士の法定三帳簿の作成、宅地建物取引士の賃貸管理などがこれに当たります。

一方、「成功報酬」や「指名報酬」の場合は、対価はある意味上限無しです。例えば、弁護士の場合は成功報酬として経済的利益の20%といった形で報酬を提示しますが、仮に経済的利益が100億円であれば、報酬は20億円となり、手数料収入では考えられないような高額な報酬になります。

弁護士以外では、税理士の更正の請求や有名建築士の設計料などがこれに該当します。

(2) 難易度と年収のブレ

例えば建築士は難易度の割に年収が低い資格で、長時間労働も多いため、ブラックな侍業として有名です。一方、中小企業診断士は法的に保護された独占業務はありませんが、講師業による収入が割が良く、難易度の割に高収入者の割合が多い資格です。

(3) 開業と年収

基本的に開業した場合は、その後の年収(売上)はその開業者の経営センスや戦略、時流、人員管理、地域などの様々な諸要因により大きく変動します。侍業と言えど、過当競争の中にいて、その中で優れていれば一般的に知られた年収よりもたくさん稼げますし、全く稼げないなんてこともありえます。

例えば開業税理士では700万円~2,000万円くらいがぼりゅーむぞーんですが、成功をしている税理士の中には5,000万円~1億円という人もいます。宅建士であれば、一般的に400万円~800万円くらいが相場ですが、富裕層との関係が強い人であれば、年収1億越えなんて人もいます。

2雇用された場合の年収マップ

雇われた場合の侍業(○○士)の年収は、その業界の顧客の規模が年収に関係します。

顧客規模が大きいほど取り扱う業務が複雑になり、有資格者がたくさんいる大きな事務所へ依頼することになります。そのため、この大きな顧客を取り扱える事務所は相対的に少ないため寡占市場となり、利益率が高まります。

そうすると、大きな事務所に所属する有資格者の給与も高くなるという流れです。

資格情報 売上
資格名 難易度 ボリュームゾーン 下限 上限
弁護士 最難関 800万円~3,000万円 300万円 10億円超
税理士・会計士 難関 500万円~2,000万円 0円 1億前後
弁理士 難関 600万円~3,000万円 0円 5,000万円
司法書士 難関 500万円~3,000万円 0円 3,000万円
不動産鑑定士 難関 500万円~1,500万円 400万円 2,500万円
建築士 難関 200万円~700万円 0円 3,000万円
社会保険労務士 やや難 600万円~2,000万円 0円 5,000万円
行政書士 やや難 300万円~1,000万円 0円 3,000万円
中小企業診断士 普通 500万円~1,500万円 0円 5,000万円
FP技能士 普通 200万円~500万円 0円 1,000万円
土地家屋調査士 やや易 400万円~700万円 0円 1,500万円
宅地建物取引士 400万円~800万円 0円 数億円
マンション管理士 200万円~600万円 0円 1,500万円

3さいごに

近年は資格取得者の数が多くなっている割に、少子高齢化・中小企業者数の減少により顧客は減り続けている中、IT化・AIの発展により法に守られた士業と言えど、その年収相場は下がりつつあります。